ふくろうのゲームレビュー

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MOTHER(FC)について語りたい 第1弾ーなぜそこにEIGHT MELODIES?

今回は、MOTHER(FC)のレビューというか考察記事です。

第1弾は、なぜそこにEIGHT MELODIES?*1

前回ネタバレなしのレビュー記事を書きましたが全然書き足りない。MOTHERについてはどうしてもストーリーの内容に踏み込んでレビューしたかった。
というわけで、本記事はこのゲームのネタバレを多分に含みますので、未プレイの方はブラウザバックすることを推奨します。というか、見ないように!
あと、「MOTHERについては考察すべきではない」という主義の方も、気持ちはよく分かりますので遠慮なくページを閉じていただいて大丈夫ですよ!
それでは、はじまりはじまり。

 

 

 

(ネタバレ配慮の空白)

 

 

 

EIGHT MELODIESって結局なに?
このゲームの中核をなす音楽で、主人公ニンテンたちが旅の中で得たもの、そして、マリアのギーグへの子守唄…思い出しただけでウルっときますね。
さて、このEIGHT MELODIESですが、ニンテンたちは壊れた人形の中のオルゴールや歌うサル、サボテンなど様々なところからこの曲のカケラを聞き集めていきました。
…なぜそんなところにカケラが?なぜバラバラに?
糸井さんがそこまで考えていたかは分かりませんが、よく考えてみると面白い。
まぁ、あんまりガッツリ検討してもそれはそれで興がないのでフワッとね。

 

まず、EIGHT MELODIESがどこにあったのかより詳しく見ると、
①    ニンテン家の人形内のオルゴール
②    カナリア
③    サル
④    幽霊屋敷のピアノ
⑤    サボテン
⑥    ドラゴンの楽譜
⑦    ロボット(イヴ)
⑧    クイーンマリー(マリア本人)
プレイヤーの進め方によって覚える順番は違うと思いますが、並べるとこうなります。

 

⑦イヴはマリアの夫ジョージが作ったと考えられ、もしかすると①オルゴールや⑥楽譜もジョージ作かもしれないことを考えると、(1)ジョージがEIGHT MELODIES をバラバラにして各地に隠した説*2もあり得そうです。
しかし、①⑥⑦以外がうまく説明できない。
ジョージが宇宙船から帰ってきて、各地を練り歩いてカナリアやサボテン、幽霊屋敷に住んでいた人にEIGHT MELODIESの一部を覚えさせた…?
でも、少なくとも②カナリアのローラや③動物園の歌うサルはジョージとマリアが生きた時代には存在していないのでは?
しかもなぜバラバラに…?
うーむ…

 

では、(2)マリアに関係のある場所や人、物でメロディーが流れる説*3は?
幽霊屋敷やサボテンとマリアの関係性の考察は非常におもしろい!
一読(一視聴?)の価値ありです。
ローズマリーっていう名前からしてマリアと無関係ではなさそうですし。
ただこちらも、②カナリアや③サルとの関係がよく分からない、というかゲーム本編であまりに何も語られていない。
もちろん、マリアがカナリア村やシュークリーム動物園と関係があったという考察も可能ですけどね!

 

その他、マリアがオルゴールやカナリアなどのメロディを聞いて作ったものがEIGHT MELOSIESという説や、ギーグが再び地球にやってきたためにギーグの心の奥底に眠るEIGHT MELODIESが無意識のうちに地球の動植物や人工物などに影響を与えたという説などいろいろと考えられそうです。

 

私見としては、(3)マリアが「8つのメロディー それぞれに せいいっぱいの あいをちりばめ まだみぬ あなたたちへの おくりもの」としたために、地球上の動物や自然、機械や怪奇現象といったあらゆる姿形を借りて、EIGHT MELODIESがニンテンたちの前に現れたのではないかと考えます。
つまり、理屈では説明がつかない愛の力によって、本来歌わないものが歌い、奏で、マリアからニンテンたちにEIGHT MELODIESが届けられたのでしょう。
例えば⑦イヴのメロディも、ジョージがメロディを仕込んでいたのではなく、破壊された後にエラー音が(マリアによって不思議な力が働いて)メロディとなって発せられたものではないかなと。
そして、EIGHT MELODIESには1小説ごとに喜びや勇気、寂しさ、恐怖などの想いが込められており、その想いが現れたところでそれがメロディという形をなしてニンテンたちに伝わったのではないでしょうか。
ローラの子どもが帰ってきたことによる喜び、強者の象徴としてのドラゴンに立ち向かう勇気、砂漠で孤独なサボテンの寂しさ、幽霊屋敷の恐怖といった具合に。
というわけで、なぜそこにEIGHT MELODIES?
それは、そこでメロディに込められたマリアの想いと同じ想いが現れたからということになります。

 

まぁ、こちらも想像の域を出ませんし、①オルゴールとか何なんだっていう話になるんですけども。私はそういうものだろうと考えました。

 

まとめに入りましょう。
MOTHERはプレイヤーの想像に委ねられているところが大きいゲームですが、それ以前に「なんだかよく分からない不思議な世界観を楽しむゲーム」だと思っていて。
だからこそ、ことMOTHERについてはこういった考察をすべきではないような気もしつつ。
それでも考えたくなってしまうのがMOTHERの魅力。
EIGHT MELODIESについてもプレイヤーによって本当にいろいろな捉え方ができると思います。
もちろん正解なんかないですからね!
皆さんはどのように考えますか?
(Xなどでコソッと教えていただけると私が「なるほどなぁ」となります)