ふくろうのゲームレビュー

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【FF2ピクセルリマスター】テレポ成功確率検証と考察

1 テレポの特徴

・敵を即死させる

・序盤から使用可能で取得も簡単

・熟練度がどの程度の時に成功確率がどの程度か数値として表示されない

・バージョンによって成功確率が違う

 

2 検証目的

・熟練度がどの程度の時に成功確率はどの程度になるか

・ボスによって成功確率が変わるか

・RTAに使えないか?(テレポの本ではなく熟練度を上げたテレポを使用するチャート)

 

3 検証方法

・フリオ(精神10、武器装備なし(=魔法干渉なし))にテレポを覚えさせ、テレポで町の出入りを繰り返し、熟練度を上げる

・ARバトルを用いて各イベントボス(テレポが効かない敵を除く)と戦闘、ボスは実際のイベント時と同じ編成に設定

・フリオがテレポを10回連続で使用し、そのうち何回成功したかを記録(1回の戦闘で複数回使用した場合も試行回数に含める)

・注意:テレポの成功確率には使用するキャラの精神ステータスが影響すると考えられるところ(実証済だが、どのような計算式になっているかは不明)、本検証ではフリオの精神が10で固定されている一方、ゲーム本編を進行する際には戦闘でテレポを使用する度に精神が上昇する(FF2では精神等の能力値の上昇も確率によるため、正確には精神が上昇する「ことがある」。)。そのため、実際にゲーム本編でボスと戦闘する際には、本検証の結果よりも成功確率は高くなると考えられる。

 

4 検証の前提とした仮定

・敵のテレポ成功確率に関する設定がARバトルと本編とで一致すること

あくまでこの検証結果は本編で活用することを目的としており、ARバトルのみに妥当する結果であればほぼ無価値である。

・1回の戦闘におけるテレポの成功確率設定が不変であること

上記の通り、今回の検証ではフリオが1回の戦闘中に複数回テレポを使用した場合も全て試行回数に含める。すなわち、テレポが1回目はミスだが2回目に成功した場合、成功回数は1回、試行回数は2回とカウントする。しかし、この処理はテレポの1回目と2回目の成否が同じ計算式の下で判定されることを前提としている。例えば、戦闘中2回目のテレポ成功確率は1回目の2倍になるといった具合に1回の戦闘中に成功確率が上昇していくにもかかわらず、これらを一緒くたにして試行回数を2回とカウントすると、母数となる試行10回の条件が一律ではないため、成功確率の正確な算出や熟練度ごとの成功確率の比較ができないことになる。

・これらの仮定が崩れれば…まぁ大丈夫だろう。

 

5 検証の様子

検証結果の正確性を担保するためだけに録画した動画なのでわざわざ見なくて大丈夫です。

youtu.be

 

6 検証結果

(行:テレポ熟練度、列:ボス名(数字はボスの個体数))

 

10

11

12

13

サージ

10

 

 

 

 

カメ

 

 

 

 

 

 

ボーゲン

 

 

 

海賊8

 

 

 

 

0(2)

0(5)

1(3)

0(6)

キマイラ4

 

 

 

0(0)

0(3)

0(4)

1(2)

1(2)

サイ4

 

 

 

 

(1)

(1)

(1)

0(2)

ラミア

 

 

 

 

ベヒモス

 

 

 

 

ゴートス

 

 

 

 

ワーム

 

 

 

 

ファイア

 

 

 

 

10

アイス

 

 

 

 

サンダー

 

 

 

 

皇帝3

 

 

 

 

(2)

(2)

0(1)

1(4)

 

※皇帝戦において、ウッドゴーレムにはテレポが効かないため、判定の対象外としている。

※括弧()内の数字は、海賊戦では6/8体以上、キマイラ戦及びサイ戦では3/4体以上、皇帝戦ではウッドゴーレムを除く2/3体以上を1発で倒した回数である。

 

7 評価

・試行回数が10回と少ないためか結果に一部バラつきがあるものの、テレポの成功が安定するか否かの境界線は熟練度10と11の間に引けそうである。

・ラミアクイーンについては、他のボスに比べてテレポが効きづらい設定がされているのかもしれない。

・複数体のボスが出現する戦闘では、聖者の心を使う等、何らかの手当てが必要そうである。

・ゴートス戦熟練度10の結果1のように極端に低い結果が出ている部分については追加の検証が必要かもしれない。

 

8 RTAに活用できるか

メリット

・テレポの熟練度が最高でも13あれば、ほとんどの戦闘で敵を一撃で倒し、戦闘を数秒程度で終了させることが可能。

・敵に先行を取られない限り、ほとんどの戦闘で敵からダメージを受けることがないため、戦闘後の蘇生・回復が不要。

・多くのチャートで用いられている古代の剣や眠りの剣、巨人の兜、アイスブラント等、入手に寄り道が必要であり、かつ追加の戦闘が発生するものもあるアイテムの入手が不要。

デメリット

・テレポが効かないレッドソウル戦をどう攻略するか。ガイの素手に頑張ってもらうのが最有力か。

・テレポの熟練度上げに膨大な時間がかかる。最大のデメリット。

 

→エンカOFFなし・ブーストなしの通常RTAであれば、テレポの熟練度上げにとんでもない時間がかかるが、他方で、雑魚敵とエンカ時に「にげる」を選択する代わりにテレポで一掃し、徐々に熟練度とともに精神を上げれば、トータルでは従来のチャートと比較してタイム短縮もあり得るのではないか?

エンカOFFあり・ブーストありのRTAであれば、テレポの熟練度をどの程度上げるか、どのように上げるか、精神をどのように上げるか等、更なる検討と工夫次第では、あるいは…?

特にテレポの熟練度上げについては、道中の町やダンジョンを脱出する際に逐一テレポを使用する等の工夫をすれば、効率的に熟練度を上げることができるのではないかと思われる。