今回は、スーパーマリオ64【N64】のレビューです。
RTAが有名なゲームであり、筆者もRTA動画を見てこのゲームを知ったためバグ技を駆使して高速でクリアするゲームのイメージが強かったのですが、実際に遊んでみるとかなりやりごたえのある、じっくり遊べるゲームでとても面白かったです。
基本的にネタバレは避けていますが、ネタバレを含むレビューを本記事の最後に掲載しているので興味のある方のみお読みください。
本記事がこれからこのゲームを遊ぼうか迷っている方の一助となれば幸いです。
評価(5段階)
ストーリー ☆☆
システム ☆☆☆
作りこみ ☆☆☆
サウンド ☆☆☆☆
難易度 クリアのみ:☆☆ 完全クリア:☆☆☆☆
総合 ☆☆☆☆
ストーリー
クッパにお城のスターを取られ、ピーチ姫が絵の中に閉じ込められてしまったため、これを助けに行くというマリオシリーズではいつも通りのお話です。
今作は3Dアクションゲームであるのに対して、今作のステージは絵の中の世界を冒険するという設定になっており、ピーチ姫も絵の中に閉じ込められるなど、あえて相対する2Dである絵に重要な役割を持たせている点に面白みを感じました。
システム
他の64の3Dアクションゲームと同様に、何度も同じステージを周回してステージに隠されたスターを回収するゲームで、他のマリオシリーズと比べてアスレチック要素が強いのが特徴です。
今作は2Dのマリオシリーズにはなかった、幅跳びや宙返り等3Dアクションならではのアクションが複数用意されており、その分攻略の幅が広いものとなっています。
他方、攻略に必須な特殊アイテムはあるものの、マリオシリーズお馴染みのファイアーボールなどのお助けアイテムはなく、伴って絵合わせなどのミニゲームもなく、システムとしては初期のファミコンのゲーム並みのシンプルさとなっています。
同じ64の3Dアクションゲームであるドンキーコング64には豊富なミニゲームが用意されていたため筆者は若干の物足りなさを感じましたが、ここは好みの分かれるところかもしれません。
ただし、操作性については体感的にマリオ64の方が良かったように感じました。水中ステージ、空中ステージ(空を飛ぶアトラクション)ともにマリオ64の方が圧倒的に操作しやすく、酔うことなく快適にプレイできました(もちろん個人差はあるかと思います)。
作りこみ
ステージについては基本ステージが15と、このタイプのゲームとしてはステージ数が多めですが、ステージの中身は比較的コンパクトで、全体的なゲームのボリュームとしてもちょうどよかったです。
肝心のステージの内容については、ステージごとに異なるギミックが用意されており(ステージに入るタイミングによってギミックの動く速さが変わるステージなど)、ユニークなものが多く面白かったです。また、各ステージで隠しルートを含めて目的地までのルートが複数用意されており、攻略の自由度が高い点もよかったです。
他方、システムがシンプル(言い換えるとできることが少ない)なだけにアスレチックも似たようなものが多くなってしまっていた点が少し残念でした。
また、通常のアスレチック要素に加えてレースなどの要素もありますが、その種類は少なく、やはりひたすらアスレチックを楽しむゲームだったという感想を持ちました。
サウンド
BGMは軽快なものが多く、種類こそあまり多くはないものの耳に残りやすい名曲ぞろいでした。このゲームが人気の理由の1つはおそらくこのBGMにあるのだろうと思えるほどのクオリティです。
BGMのおかげでゲーム全体が明るい雰囲気となっていたように思います。
特に、筆者はスライダーのBGMが好きでした。
難易度
とにかく純粋なプレイヤーのアクションスキルが試される設計になっているため、その分難易度は高くなっています。また、64の3Dゲームよろしく操作にかなりクセがあり、慣れるまでは思うようにキャラを動かすこと自体が難しいかと思います。
しかし、上述のとおり似たようなアスレチックが多いことから、操作性とゲーム性に慣れてくるとどのステージでも攻略が容易になり、また、クリアするだけであれば全120枚あるスターの内、簡単で自分が取りやすい70枚のみを選んで取ればいいため、ゲーム全体としてみるとそこまで難易度は高くなかったように感じました。
また、完全クリアとなるスター120枚の回収についても、後半ステージに一部比較的取るのが難しいスターがあるものの、基本的には数回チャレンジすれば取れるスターばかりであり、ドンキーコング64の完全クリアとの比較においても難易度は低いものとなっています。
もっとも、超高難易度ゲーではないというだけで、スター「120枚」という量の多さに加えて、アスレチックが充実していることからやりごたえは十二分にありました。
総評
64の3Dアクションゲームということで操作性に慣れるまでは苦労するものの、ゲームボリュームや難易度調整などゲーム全体としてのバランスが良く、終始適度な緊張感をもって楽しむことができる良ゲーでした。
普段2Dのアクションゲームを遊んでいて、たまには趣向を変えて3Dのアクションゲームに挑戦してみたい方や64のゲーム初心者の方にオススメしたいゲームです。
2023年現在ではSwitchで、マリオサンシャイン、ギャラクシーとともにマリオ3Dコレクションというセットで遊べるようになっているため、興味のある方は是非遊んでみてください!
ここまで本記事を読んでいただきましてありがとうございました。
また次回のレビューでお会いしましょう!
以下、ストーリーの内容に関するネタバレを含むレビューです。興味のある方のみお読みください(未プレイの方は閲覧非推奨です)。
ネタバレを含むレビュー
ラスボスについて
今作では中ボスとラスボスが全てクッパ本人であり、クッパの攻撃方法は異なるものの、倒し方が全て同じである上、通常ステージの攻略と比較して簡単であったため、もう少し倒し方にひねりがありラスボス戦の難易度が高かった方が面白かったのではないかと思いました。
チクタクロックについて
筆者は全ステージの中でチクタクロック(のギミック)が最も好きで、「よくこんなギミック思いついたなぁ」とただただ感心するのですが、せっかく4種類のギミックの動き方を用意したのだから、長針が12の時(ギミックが止まる)しか取れないスター以外にも3や6、9の時しか取れないスターも設置しておけばよかったのではと思うところであります(難易度がかなり上がりそうですが)。