ふくろうのゲームレビュー

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ときめきメモリアル【PS】 レビュー

今回は、ときめきメモリアル【PS】のレビューです。

どういうわけかふとギャルゲーというものを遊んでみたくなった筆者は、当初友人にオススメされた「アマガミ」がお試しで遊ぶにはあまりに高かったことから、ギャルゲーとしてはかなりの有名どころであるこのゲームを遊ぶに至りました。

もちろん今回もストーリー上のネタバレは含まないため、未プレイの方でも安心して本記事をお読みいただけます。

なお、本記事では「好感度によってイベントが変わる」等恋愛シミュレーションとしてスタンダードな点については割愛しています(発売当時は画期的だったのでしょうが)。

本記事が、これからこのゲームを遊ぼうか迷っている方の一助となれば幸いです。

 

 

評価(5段階)

ストーリー ☆☆

システム  ☆☆

作りこみ  ☆☆☆

サウンド  ☆

難易度   ☆(ただし攻略難易度が高いキャラもいるようです)

総合    ☆☆

 

面白かった点

攻略対象が多い

このゲームでは用意されているヒロインの数が11人と比較的多く、いずれも個性的なキャラクターであるため、できる限り万人のニーズに合うようになっている点が良かったです。

ただし、強制的に登場するキャラを除き、各ヒロインは特定の条件満たすと登場するという仕組みになっているため、説明書等で気になったというヒロインが登場しない可能性はあります。

また、2023年現在の我々から見ると当然ですが絵柄が古すぎるため、人によってはどのヒロインにもときめかない可能性はあります。レトロゲームならではの味のある恋愛ゲームだなと割り切って楽しんでいただけると良いのですが…

 

シンプルなシステム

システムについては非常に無駄のない設計が特徴で、通常時の主な行動は特定のパラメータを上げるかヒロインをデートに誘ってデートするかの2択となっています。

悪く言えば自由度が小さいということになりますが、純粋にヒロインと付き合う過程を楽しむことができるという点ではむしろプレイヤーに余分な選択肢が与えられていないことを評価できると筆者は考えます。

メインのゲーム画面であるが、構成やデザインも非常にシンプルである

 

その他、イベントや会話などで選択した選択肢によってヒロインの好感度が変動することがあるのですが、好感度の変動に対してそこまでシビアにならなくていいように設計されているため、初心者向きの恋愛シミュレーションと言えるかもしれません(筆者は他の恋愛シミュレーションを遊んだことがないのであくまで想像ですが)。

 

気になった点

人を選ぶ恋愛システム

おそらくこのゲーム最大の特徴として、一定期間個々のヒロインとの交流がないとそのヒロインに文字通り「爆弾」が付き、放置して爆発させるとそのヒロインのみならず、本命の子を含む全ヒロインの好感度が大きく下がるという恐ろしいシステムがあります。

このシステムがある故に、プレイヤーは本命の子だけでなく全くタイプじゃない子、場合によっては1回偶然会って少し会話しただけの子まで定期的にデートに誘わなければならず、その結果手当たり次第女の子に思わせぶりな態度をとるクズ男のようなムーブを強制されることになります。

ハーレムを作りたい方にとってはうってつけのゲームかもしれませんが、「気に入った1人と純愛したい」と思ってこのゲームを始めた筆者としては、常に爆弾処理に追われ本命の子との恋愛に集中できない上に、複数の女の子に思わせぶりな態度をとったことによる罪悪感も生まれ、1本のゲームとしては面白いものの、恋愛シミュレーションとしては自分に合わないなという感想を持ってしまいました(そのため2週目はやっていません)。

筆者と同じような恋愛観を持っている方には別のゲームをオススメします。

 

その他、本作は恋愛シミュレーション黎明期に作られたゲームということもあってか(或いは容量の問題か)、ヒロインたちのセリフがそこまで多くはなく、特定のセリフが何度も登場します。それ自体は黎明期のゲームとしてしょうがないところではあると思いますが、フルボイスでありスキップ機能がないため、毎度ヒロインたちが一定の長さのセリフを言い終わるのを待たなければならず、ややくどさを感じました。

せめてスキップ機能が欲しかったところ。

 

総評

筆者にはあまり合わないタイプの恋愛シミュレーションゲームでしたが、ヒロイン数が多いことやフルボイスであること、差分がそれなりに用意されていることなどから、恋愛ゲーム黎明期の作品としての完成度の高さを伺うことができます。

今から恋愛シミュレーションを始めて遊ぶという方に対してはあまりオススメできるゲームではありませんが、百戦錬磨のギャルゲーマスターの方などは「原点を知る」という意味でこのゲームを遊んでみてはいかがでしょうか。

気になった方はぜひ遊んでみてください!

 

おまけ

ときメモ事件という最高裁まで争われた事件があります。著作権法上興味深い論点を2、3含んでおり、著作権法理解への足がかりともなるでしょうから、ご興味のある方は是非調べてみて下さい。

ゲームやチートが法律上どのように扱われるかなどがわかると思います。

 

ここまで本記事を読んでいただきありがとうございました。

また次回のレビューでお会いしましょう!